カービィの短編小説 昔にかいたものです。
゜*。.:*゚..:。:.輪廻転生.:*゚:.。:.。*°
青と黒の冷たさだけが混じ入るこの空間に、たった一つの白い影。
空間は、光を帯びて徐々に腐敗が進んでいるようだった。焼けただれているように。
小さな星の力の解放と、星の光の侵食によって我々はここまで滅んだ。
あんなにもちっぽけな、星の光。
…我々は負けたのだ。
ワタシの計画はほぼ完璧だった。
欠けたところなんてなかった。
強いて言うのならば、…いや。
そんなものすら、なかった。
なのに、計画は失敗に終わった。
何故ワタシは負けたのか?
敗北という真実を受け止めきれない。
信じられるものか、有り得ない。
ワタシの心だけが、空間に虚しく響き渡っていた。
疑問だけが次々へと脳内を駆け巡る。
なぜ?…なぜ?
…。 ……。
ワタシは、まだ負けていない。
この体がある限り、この生命が燃えている限り
ワタシは負けてはいない。
終わっていない。
最後まで、散々あがいてやればいいのだ。
汚くてもいい。終わってないのだから。
このとき、ワタシはふと思った。
“物事のはじまりには、必ずおわりがあって、
おわると共に、新たなはじまりがやってくる。
はじまりのおわり、はじまりのおわり…。”
あぁ、これが無限ループというものだろうか。
生命が誕生したその瞬間から終わることのない輪廻が存在しているのだ。
回って回って回り尽くせ。
生命の火が消えるそのときまで終われない。
真の終わりは、きっとない。
我々の戦いはもう始まっている。
ワタシの生命の火は燃えている。
真っ赤な、深い深い赤い火が。
火の熱が体中に広がっていく。
目が熱くなり、視界が赤く滲む。
滲み出した赤色が、ぽたりと空間に赤い水音が響く。
鉄の匂いが喉を伝う…。
終わりなど無い。
狂ったように走り、回り続けるのだ!
それがワタシの運命。
…いや、生命の火を持つ者全ての運命というべきだろう。
空間が焼けただれたところには
幸せそうな、平和な青空で埋め尽くされていた。
(誰が満腹などと言ったのだろうか…。)
ワタシは空に向かって翼を広げた。
(食欲は未だに満たされていない。)
紅色の羽が散ってゆく。
そして、あの青空を睨み付けた。
「カービィ…ッ…!」
わさびもつけてください…
■あとがき的な
ゼロ(ツー)の小説でした・・・恐らく4年ほど前に描いたものだと思います。
カービィ3のゼロ戦を終えて真EDを迎えている頃にゼロがゼロツーに転生して64へと話が繋がっていく、3と64の間のお話です。
カービィ視点でしか描かれないこのゲームを思いっきりのゼロ視点で書きました。
汚く紅く紅く深く書いた覚えがあります。
当時ある小説サイトに感化されていくつか書いてました^q^
ブログタイトルにまで影響されてます。今はもうないですが。
そこのサイトの銀河にねがいをの小説が凄くて脳に焼きつくような感覚が未だに残っています。
もう一度読みたくても読めないのが辛い;
そして分かる人には分かるフレーズも混ざっていますし音楽(原曲ではない)からも影響受けてます^q^
なんてこった。
タイトルの輪廻転生(りんねてんせい)はその名の通り、
何度でも(生まれ変わって)蘇るさ という意味です。
初期のカービィでラスボスを飾っていたダークマター族は64で終わっていますが、その後の作品で登場している○○ソウルの「ソウル」=ダークマター族的な考察があるらしいです。
多分カーwii100%クリアで聞けるマホロアの話からの考察だと思います。
やっぱりゼロ様なんだよなあ。